2019年7月1日発売のBE LOVE 8月号に連載中の『ちはやふる』第217話!
2016年に映画化された話題作で、2019年10月からはアニメもスタート!
まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。
そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。
千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。
しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった…。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリーです。
単行本も大人気で、現在41巻まで発売されていますよ。
今回は最新第217話の『ちはやふる』のネタバレ、感想をまとめました。
ちはやふる【第217話】のネタバレ
「はいみなさんこちらにー。時間押してますんで…会場入りしまーす」
――ドクン、ドクン、ドクン…
競技者4名が近江神宮に足を踏み入れると、一斉にシャッターが焚かれた。
「それでは、これより第□回名人戦、第○回クイーン戦を開始します。
まず名人戦の陣決めをします。この封筒に『あきのた』か『なにし』の札が入っていますので、引いた方の陣へ――。クイーン戦の札ですが、封筒に『めぐりあいて』と『よをこめて』の札が入っています。
今年も例年同様の陣決めの仕方であった。
「――おおっ今年も若宮さんが紫式部を引いた、4年連続!つまり清少納言を引いた方は、4年連続負けている――」
清少納言の札を引いた千早は、札を見つめ、そっと息をついた。
「――紫式部ってめっちゃ清少納言のこと嫌ってたんでしょ?」
「――いろいろ悪口残ってますしね、清少納言は紫式部の作品を読んでいたという記録はないのに、紫式部の作品内には枕草子の影響が随所に見られたりして。本当は邪魔、本当は不愉快。千年経っても二人一緒に並べられて語られるなんて耐えられない…って少なくとも紫式部の方は思っていそうなんですけど、清少納言は――あらゆるものを表現し、祝福し楽しんだ清少納言が、この未来をおもしろがってないはずないんです――」
「それでは札を並べてください」
千早は手にした札1枚1枚を丁寧に並べていく。そして並べ終わったあとにふうっと手を札の上にかざした。
――暗記、暗記。つながれ、つながれ。ずっとそう思ってきたけど。こんにちは、札のみなさんにまた会いに来ました。この手が今日みなさんを迎えに行くこと。どうぞご了承ください――。
「あ、えっと申し訳ないですが、素振りも暗記もまだですよ。プレス用の写真撮影で、札を10枚取ってもらいます」
「え!?えっそっそういえばそんなのが!」
「ふふふ。初々しいことやなあ」
一人あたふたとする千早とは対象的に、若宮は落ち着いていた。
カメラマンの指示に従って、札を取る仕草を写真に納めていく若宮。千早は緊張のせいもあってか指示通りの動きができなかった。
さらに若宮は余裕を見せ、自分のyoutubeチャンネルの宣伝チラシをプレス写真に映り込むようにそっと飾った。
「おいおいなんだあれは…勝手しすぎだろう」
「浮ついてる…ふたりとも。大丈夫かこれ。炎上でもしたらどうする…クイーン戦の品位が…競技かるたの大一番なんだぞ…」
心配する年寄りたちをよそ目に、ネット配信されている動画の反応は面白く、見ている若者立ちからは反響があった。
『どっちが強いの?』
『かるたわかんないけど、見よう』
『クイーンの着物高そう』
『千早ちゃんーー!』
『クイーンかっけー』
千早と若宮は札を挟んで向かい合い、準備を整えていた。
「――おもしろいですよね。いかに紫式部が清少納言を嫌っても、あらゆる分野において、
強い敵は、強い味方です」
「さあ、競技かるた、名人戦、クイーン戦の第一試合が始まります」
ちはやふる【第217話】を読んだ感想
以上、最新話第217話のネタバレでした!
いよいよ名人戦とクイーン戦の開幕です。
初めてのことだらけで緊張している千早とは対象的に、クイーンである若宮は余裕しゃくしゃくです。
陣決めの札取りでは、4年連続で紫式部の札を引き当てました。清少納言の札を引いたものは負けるというジンクスを千早は打ち消すことができるのか。次回いよいよ第1試合が始まります。
次回最新話が掲載されるBE LOVE10月号は2019年8月30日発売予定です。お楽しみに!