2019年7月1日発売のBE LOVE 8月号に連載中の『ニコ色のキャンバス』第7話!
大阪のド田舎、絵画・彫刻・音楽・映像・漫画に舞台、“芸”というものなんでもござれの総合芸術大学を舞台に繰り広げられる変人たちの青春譚である。
瀬戸内海の小島から大学入学のため大阪にやってきた空野ニコ。
入学早々、ゼミの先生・影リンと対立し、ゼミを追放されてしまう!
影リンをギャフンと言わせるため一発逆転の策を思いつくのだが!?
単行本も大人気で、現在1巻まで発売されていますよ。
今回は最新第7話の『ニコ色のキャンバス』のネタバレ、感想をまとめました。
ニコ色のキャンバス【第7話】のネタバレ
落第展への呼び込みに精を出すニコと西の森。少しづつであるが、段々と足を運んでくれる人の数も増えてきて、手応えを感じ始めていた。
ニコは、五月展で展示している美月の元を訪れた。
「美月さーん!美月さんの絵、見てもいい?」
「ニコちゃんの展示見に行ったよ!元気で楽しい展示だね!もちろん見て!」
「わあ~やっぱり美月さんってすごいねえ!きれいなお姉さん、大人っぽくてドキドキしちゃう…!」
「ありがとう」
「…でも、美月さん描き方変えた?なんとなくだけど…あ、もう行かなきゃだ!じゃあね、美月さん!」
ニコがその場を去ってからも美月は自分の絵の前に立っていた。
――真っ直ぐな瞳…色を重ねる度にどんどん自信がなくなっていく…批判がこわくて、どんどん厚塗して…ニコちゃんみたいに自分を貫く強さが、私にはない…
そして選考会当日、ある部屋では教授たちが集まって絵の選考を行っていた。
「…では、この候補者の中から選考していきましょう」
影山教授が司会となり進行していくと、別の教授から落第展の話があがる。
「落第展の作品が入っていないようですが…?将来有望な若手作家がいるって…」
「宗一郎と新入生が立ち上げた催しですね…選考作に入れる価値もない低俗でくだらない展示でしょう…」
「低俗かどうかは見てみませんと、今から一緒にご自身の眼で確認しに行きましょう」
そう言って席を立ち上がったのは会長であった。
教授たちがぞろぞろと落第展の会場へとやってきた。
「あ!コウキくんのじいちゃん!」
教授たちの中で以前出会ったおじいちゃんがいることに気がついたニコは思わず声をかける。
「じい…っこの方は美術協会の栗元名誉会長ですよ!!」
「ええー!じいちゃんえらいじいちゃんだったのであそばせおそばですか!?」
緊張した空気の中、教授たちによる絵の観覧が始まった。
すると影山教授が話し出す。
「まず、敬意を払おう。…こんな駄作を堂々と披露する…ゴキブリのような生命力に」
その言葉を聞いて、影山へと近づいていくニコ。
「ありがとうございます!!」
「!?」
ニコは影山に向かって頭を下げたのであった。
「あのとき影山先生がNOって言ってくれたおかげで、落第展しようってなって、仲間見つけることができた。絵が好きだなあって再確認できたし、最高に楽しい時間でした。キャンパスの中があたしの生きる舞台で、世界です。言葉で傷つけようとしても意味ないですよ。
あたしたちはどんな言葉だって、虹色に変えられる。これからもあたしは、あたし色の絵を描いていきます」
ニコは堂々とした振る舞いで、笑顔を浮かべていた。
「ブラボー!」
「ふふふ。ありがとうニコちゃん!迷ってたこと全部ふっきれた!」
東郷と美月がニコに言葉をかける。
「では、円展選出者は…原美月ということで」
改めて選考会が再開され、決まったのは美月の絵であった。
「ひとつ、今回の展示会に華を添えてくれた空野ニコの処遇について、どうお考えですか?影山ゼミを落とされて、腐ることなくゼロからあれだけの作品を生み出し、展示会を成功させた彼女の成長と努力に…何か…」
栗元会長から聞かれた影山教授。
「そうですね…栗元会長のおっしゃるとおり…これを成功体験として終わらせてはいけません…。大学に守られているからできたこと、絵の世界は甘くない。私が指導して美術の厳しさを叩き込まねばなりません…」
ニコ色のキャンバス【第7話】を読んだ感想
以上、最新話第7話のネタバレでした!
ニコと西の森の努力で成功を納めた落第展。選考会の教授たちにも絵を見てもらうことができ、影山教授のイヤミにも負けることなく堂々とした振る舞いを見せたニコ。
ですが、選考会で選ばれたのは、美月の絵でした。そして影山教授の気になる言葉…
いったいどんな展開になっていくのか、次回が楽しみですね!
次回最新話が掲載されるBE LOVE9月号は2019年8月1日発売予定です。お楽しみに!