2019年2月25日発売のKiss 4月号に連載中の『ながたんと青と』第13話!
昭和26年、京都。老舗料亭の娘・いち日は、戦地から還らなかった夫に、包丁を遺された。
ホテルの厨房に入り、西洋料理の世界で自立していくと決意していたのに、34歳の今になって19歳との縁談がもちあがり──。
戦後京都の料亭が舞台の、 美味しく麗しい恋物語です。
単行本も大人気で、現在2巻まで発売されていますよ。
今回は第13話の『ながたんと青と』のネタバレ、感想をまとめました。
ながたんと青と【第13話】の内容をネタバレ
桑乃木の料理長に就いたいち日だが、まだお店にお客は戻ってこない。そんな中、母の企みで、いち日と周が嵐山まで遠出をすることになる。
思いがけず一泊旅行となり、ぶつかりあいながらも、二人の距離は徐々に縮まり・・・?
周よりも先に目を覚ましたいち日。
「化粧も落とさんとええ歳して・・・・」
ふと昨晩自分が口走った言葉を思い出す。
『子どもだけ作るという のは 今度 それを』
顔の血の気がひくいち日。
「無理。なかったことにしてもらおう。
はぁ。顔洗いに行こう・・・」
部屋を出るいち日の横でこっそりと目を開ける周であった。
旅行から帰宅後、いち日にお披露目試食会の提案をしていた周はさっそく招待状の準備にかかる。
「招待客は、先代山からの常連を中心に考えました。あと、記者の方も」
「周さん!そんなことしたらまた嫌がらせの電話とか・・・」
「いち日さん!もう腹をくくってください。もう後がないとお判りでしょう?」
真剣な周の訴えに息をのむいち日。
「周さんを・・・信じる」
そして迎えたお披露目会当日。
常連や連れの芸子、女性新聞記者の藤田らが席につき、挨拶をするいち日。
「末長ぅよろしゅうお願い致します。気軽にいただける『ランチ』にしました」
西洋料理のコック服で現れたいち日に驚く客たちの前にまず出てきた一品目は、目にも鮮やかなカナッペであった。
『干し柿とサワークリームとナッツ』『ハムカツとバターとキャベツとソース』『胡麻豆腐と甘み味噌』前菜でなるべくたくさんの味の方向性を提示し好みの味を探るために、様々な味の具材を準備したもので、女性陣に特に好評で、インパクトも与えるものとなった。
2品目野菜料理、3品目魚料理、4品目お肉料理はすべて2種類作成し、好みの味を選ぶ方式であった。
「料亭のくせにえらい西洋風で好かんと思うたけど、まぁうまい」
初めは料理の提供方法に戸惑う客も多かったが、みな笑顔で食べ進める結果となり、一安心のいち日であった。
「ふー、ひと段落かな。あとは周さんの報告をまって・・・と」
一通り料理を出し終えたいち日は周の戻りを待っていた。
客席をあとにして厨房へと向かう周は、記者の藤田に話しかけられる。
「桑乃木さん、今回客の好みの傾向を見てはるんですよね?
2皿目以降も全て2種類ずつで。
お料理もいいし、女性への配慮もすばらしいです。
でももう一歩なにかあったら・・・」
調査するように質問を投げかける藤田。
「次の料理にて、桑乃木はこういう風になっていきます、というのを提示したいと思っています」
落ち着いた口調で返す周の顔は柔らかく微笑みが浮かんでいた。
ながたんと青と【第13話】を読んでみての感想
以上、第13話のネタバレでした!いかがでしたでしょうか?
ながたんと青との中には作中に出てくる料理のレシピが載っていて、それがポイントですよね。
今回出てくるカナッペのうち、変わり種であるいくつかの具材の作り方が掲載されています。自宅でも試してみたくなりますね。
その料理も好評で、お披露目会がうまくいったように思えるいち日。するどい記者のお眼鏡にかなう結果となるのでしょうか?周が考えている秘策もどんなものなのか気になりますね。
次回最新話が掲載されるKiss5月号は2019年3月25日発売予定です。お楽しみに!