2019年3月1日発売のBE LOVE 4月号に連載中の『傘寿まり子』第56話!
長年作家として執筆してきた雑誌「群星」から打ち切られたまり子。80歳にして見つけた夢は、新しいウェブ雑誌を立ち上げることだった。
しかし教えを請おうと訪ねた若いカリスマクリエイターに、「人間ってちゃんと劣化していくんだな」と言い放たれ――。
ウェブ雑誌の立ち上げのため、看板作家を探し始めたまり子。意外な場所で出会った、かつての大作家の跡をつけるが…?
単行本も大人気で、現在8巻まで発売されていますよ。
今回は第56話の『傘寿まり子』のネタバレ、感想をまとめました。
傘寿まり子【第56話】の内容をネタバレ
家族との諍いが原因で家でした80歳の作家・幸田まり子は、長年掲載を続けてきた文芸誌『群星』からも切られ、ウェブ雑誌『レトル』を立ち上げる。
『レトル』の登録者数が順調に増えていく中、まり子は連載作品の単行本化を『群星』に持ち込むことになる。
因縁のある編集長との交渉はなかなかうまく進まなかったが、そんなとき突然蝶子さんが文論社に現れ・・・?
「あたいが来たよー!」
昔のマドンナ蝶子の登場に色めきだす上層部のおじさん達。
「蝶子ちゃんの本なら何十万部でも売れるよ、出せ出せ!」
「そうしろ、そうしろ、なあ編集長」
「・・・そうですね、それもいいかもしれませんね」
表情のない笑顔で答える編集長。まり子にはその言葉が嘘であることが分かっていた。
台風のように蝶子らが去ったあと
「うそつきましたね?」
編集長にすごむまり子。
「だからなんです?「いいかもしれませんね」ぐらいどこの編集者でも言います。」
「あ、あなたの言葉は信用できない」
「私のことを信用できないならなぜここへ来たんですか。それはうそじゃないんですか」
まり子にはなす術がなかった。レトルの本を出版する話は通らなかったのだ。
日を改め、文論社と同じく大手の出版社・成徳社館に売り込みに行くことを決めたまり子と蝶子。
「この成徳館になんとかレトルを売り込みたい・・・」
気合を入れてロビーで待つ二人。すると
「…あっ!あんたあたいをコケにしたカジタニだね!」
ロビーに響き渡る大声を出し、一人の男性の元に走っていく蝶子。
「20年前、あたいが死ぬ思いで書き上げた小説をあっさり没にした男だ!」
「そう・・・いわれましても・・・」
「あたいは忘れてないよ!」
「蝶子先生、やめてください!」
周囲のざわつきやまり子の忠告も聞かず、大声で男をののしる蝶子。
「おかげさまであたいは今ウェブで大復活だよ!!節穴編集めザマアミロ!!!」
———ああ、終わった・・・。
蝶子の暴走により売り込む間もなく出禁になってしまった二人。
蝶子の行動に驚いたまり子であったが、その前向きで清々しい顔にどこか羨ましさも感じるのであった。
紙の本を出版するか、発展している電子書籍で出版するか、まり子は悩んでいた。
「ウェブで皆が読んでくれればいいんじゃないか・・・もう紙の本を出す必要はないのかも」
ふと目の前のベンチを見ると、本を読んでいる少女がいた。しかもその本の著者は「幸田まり子」。思わずまり子は話しかけた。
「その本あなたの?おばあちゃんが書いたのよ!昔の本楽しい?」
「お父さんのなの。本を読むとね、そこにいけるの。お父さんの本棚は知らない今がいーっぱい」
少女の言葉に胸をうたれ、気が付いたまり子。そこに少女の父親が現れる。文論社の編集長であった。
「編集長・・・ぜひともレトルの本を出してください!
本を通じて時や人がつながる。本はいつでもそこにいてくれる。レトルの連載はそんな力をもつものばかりです!」
まり子の熱意を受け、自分の負けを認める編集長。
「ただし!条件があります———」
傘寿まり子【第56話】を読んだ感想
以上、第56話のネタバレでした!いかがでしたでしょうか?
なんとかレトルの出版にありつけたまり子。熱い思いが伝わってきましたね。編集長が課すレトルの課題とはいったいどんなものなのでしょう?続きが気になります。
次回最新話が掲載されるBE LOVE5月号は2019年4月1日発売予定です。お楽しみに!