2019年6月1日発売のBE LOVE 7月号に連載中の『オオカミの住処』第11話!
両親が事故死した10歳の従兄弟・将真を引き取り、同居生活を送ることになった高校生の都丸こころ。
素直で理想的な弟として生活する将真だが、彼がときおり見せる暗い言動に、こころの想いはざわつく。
それから7年。 美しく成長とした将真と社会人になったこころ。 二人の平穏な生活は守られるのか──。
単行本も大人気で、現在1巻まで発売されていますよ。
今回は最新第11話の『オオカミの住処』のネタバレ、感想をまとめました。
オオカミの住処【第11話】のネタバレ
幼い頃に両親を亡くした高校生の将真は、8歳年上の従姉妹である都丸こころと同居をしていた。
都丸家での二人の穏やかな生活は、家を出たはずのこころの姉・優が戻ってきたことにより終わりを迎えた。
優は、将真が死んだはずの自分の子供ではないかと疑い始め、そして将真もまた、両親の事故は自分が原因だったと、こころに告白する――。
『大丈夫だよ。これからもずっと、一生、二人の秘密だから――』
――小さかった少年は、大人になってしまった。
私、家を出たほうがいいのかな…。もう少しお金貯めたら住むところ探そう。このままじゃだめだ・・・。
「おはよう」
「…おはよ」
挨拶をしてくる将真をなんとなく避けてしまうこころ。
「ねえ、お母さん。私一人暮らししようと思うんだけど、いいでしょ?」
「そうねえ…自立するのはいいことだし、ダメだと言う理由もないけど…」
母親とこころの会話を聞いていた将真は、洗面所で一人になったこころに話しかける。
「…こころ、一人暮らしするの?…ぼくのせい?僕がいるから?父親も…よく言ってた。僕のこと…おまえなんかいなければいいって…」
「ち、違う!将真はいていいの。ここは将真の家だよ。将真は安心してこの家にいていいんだからね。」
今にも泣きそうな表情をする将真。
「こら、そんな顔しない。離れて暮らしても、将真は大事な弟だよ。あのときの約束、ちゃんと守るよ。…帰ってきたらゆっくり話そ、じゃ行ってきまーす」
そう言い残しこころが背を向けたその時、
「殺すよ?…僕のそばにいてくれないなら、僕、こころを殺すかもよ。…こころ」
将真がそっと近づきこころの髪に手をのばす。
――バッ!!
こころはその手を振り払い、その場を去っていった。
――初めて将真を、怖いと思ってしまった。
こころが仕事へ行くために車に乗り込むと、姉の優がやってきた。
「おはよ、ねえ乗せてくれない?適当なところで降ろしてくれればいいわ」
そう言って助手席へと乗り込む優。優を乗せて出発したこころだが、話すことがなく車内は気まずい空気が漂っていた。
「…ねえ、こころ、私、あんたになりたかったわ」
「…え、どういう意味?」
突然の優の言葉に動揺するこころ。
「…あ、ここでいい。降ろして」
「ゆ、優ちゃん、どこ行くの?」
車を降りて歩いていってしまう優に慌てて声をかける。
「…天国」
――何?優ちゃん?どういう意味?
あれが優ちゃんをみた最後の姿になってしまった。優ちゃんは帰ってこなかった…。
「初めて会ったときから、優は死にたがってたんだ。もしかしてまた死ぬ場所を探しに行ったのかも…」
将真の言葉に戸惑い、泣きそうになるこころ。
「こころ、これあげるから、元気だして」
そう言って将真が差し出したのは、こころの絵であった。
「え?私?びっくりした…あ、ありがとう…」
――私を想って描いたであろうその絵を見て、私は困惑を隠せなかった。もっと喜んであげればよかった。
そう気づいたときには手遅れだった。まさか将真もいなくなってしまうなんて――
「だめだ、全然既読にならないよ…」
「なんでこんなことになるのかしら…一生懸命生きてきたっていうのに、何が…何がいけなかったの…」
困惑する母の隣で、こころはメールを送ったり電話をかけてみたりするが、一向につながらない。
「あーもう、何やってんだよ将真、電話くらいでろよ…」
「お母さん、やっぱり警察に…お母さん、しっかりしてよ!」
――このあと私達が将真の姿を見たのは、将真がいなくなった日から、1年ほど経ったころでした…――
オオカミの住処【第11話】を読んだ感想
以上、最新話第11話のネタバレでした!
将真から衝撃の告白を受けたこころは、将真を避けてしまい、家を出ることも考え出します。すると将真から「殺すよ」という言葉が…初めて将真に恐怖を感じるこころ。それを感じ取ったのか、姉の優の失踪後、将真も姿を消してしまいました。
なぜ将真はいなくなったのか、どのように生きていたのか、空白の1年間がきっと、次回以降明らかになることと思います。
次回最新話が掲載されるBE LOVE9月号は2019年8月1日発売予定です。お楽しみに!