2019年7月8日発売のプチコミック8月号に連載中の『どうしようもない僕とキスしよう』第2話!
爆発的人気!恋愛漫画の巨匠、北川みゆき先生が贈る珠玉シリーズの最新作です。
セフレ、親友、ケンカ友達、そして・・・弟。彼らが語る“彼女”は、一体何者なのか?満を持して、最後の男が語り始める・・・。
今回のシリーズは“弟”目線でのシリーズとなります。
彼女は一体何者なのか、ずっと答えを探している。でも本当は知っている。その答えはひとつしかない。だから、もがき続けている。違う答えに辿り着きたくて――
ついにあの男が語る、心の奥にずっと潜む、その心。気持ち。そして……恋。
今回は最新第2話の『どうしようもない僕とキスしよう』のネタバレ、感想をまとめました。
どうしようもない僕とキスしよう【第2話】のネタバレ
「台風の夜は、父さんや母さんを亡くした事故を思い出すから、怖いんだろ?」
「放しなさい翠斗!放し…ッ」
翠斗の背中を叩きながら、腕の中で暴れる藍。
「大丈夫だから、オレがいるから、もうひとりで怖がるなよ。姉さ――」
――ガリッ!
翠斗の指に噛み付いた藍。拍子に2人には距離が生まれた。翠斗をじっとにらみつける藍。
「…オレを…オレを拒むときだけ、オレを見てくれるんだね…」
「宮野帰るの?たまには泊まらねー?」
「蘇芳くん。帰るよ。…あたし、誰とも付き合う気はないから」
――オレはこの女にハマっている。同期の宮野藍。彼女をよく知るプライベートの人間たちも知ったけど、わからないことだらけの女だ。時々寝るような関係になっても、キスはしない。
翌日、職場で仕事をしていた蘇芳のもとに、1本の電話がかかってきた。
「え、…マーケルズホテルの宮野さんが?…わかりました、お通ししてください」
蘇芳が受付に行くと、プレゼンを行った営業先のマーケルズホテルから、翠斗がやってきていた。
「突然お伺いして申し訳ありません。どうしても直接お話したかったもので――」
――宮野翠斗。宮野藍の弟。彼女が時々する遠い目が見ていたのは、弟だった。…わからない女、わからない姉弟。まさか本当に衣通姫のように、実のきょうだいを――
「…ですから、蘇芳さん。上司に相談したところ、ぜひヒカリビールさんと契約をとの話になりました」
「…え、あ、ありがとうございます!!」
当然断りの訪問だと思っていた蘇芳は、まさかの展開に驚くばかりであった。
「これからよろしくお願いします!」
その契約の様子を見守っていた同僚達の強い希望もあり、就業後、蘇芳・翠斗を含め、複数人でお祝いの飲み会が開かれることとなった。
「タカオさん、こんばんは」
お祝いにと訪れた店は、蘇芳が行きつけのタカオのお店であった。そこには偶然飲みに来ていた朱鷺島もおり、席を一緒にすることに。
「急に大勢ですみません、うまい酒が飲めるお店がほかに浮かばなくて…」
「…藍が…姉弟で来るなんて、初めてだね…」
朱鷺島が驚いた顔でそう告げると、藍の代わりに同僚が答えた。
「無理やり連れてきたから、宮野さんずっとだんまりなんですよー。それにしても、蘇芳くん、すごいね。断られてもまたプレゼンするなんて!」
「だってオレ、仕事も恋愛も諦めるって選択肢ないから」
すると、蘇芳の携帯が鳴り、一旦蘇芳は電話のために店を出ていった。
「え、会社に戻る!?」
「忘れ物思い出して…宮野さん、途中で失礼してすみません。またご連絡させていただきます。渉さん、タカオさん、また…」
そう言うと急ぎ足で蘇芳はその場をあとにした。
店を出た蘇芳は捕まえたタクシーに乗り込み、行き先を告げようとする、その時
「神田のヒカリビールまでお願いします」
その声と共に隣にすっと乗り込んできたのは、藍であった。
「…みや…?なんで…?」
「マルケーズホテルとの契約は蘇芳くんが一番力を入れている案件でしょ。飲み会で相手を置いて帰るなんてらしくないじゃない。だから…本当はトラブルとかじゃないの?」
会社に戻った2人は、急いで仕事をすすめ、なんとか納期までに終えることができた。
「あああああ…マジで助かった…宮野様…来週提出だと思ってた神田リカーの見積書が、まさかの明日期限だったとか…言い訳できねえや、かっこわりい…」
「…『ミスした時は助けてってすぐに言えよ。ミスなんて誰だってするんだからさ』…前にミスしたあたしを助けてくれた人が言ってくれたの」
落ち込む蘇芳に藍がかけた言葉は、かつて藍に対して蘇芳がかけた言葉であった。蘇芳を優しく見つめる藍。
「…好きだ」
「…蘇芳く…」
「わかってる、誰とも付き合う付き合う気はないって、やんわり断られたよな。でも、オレが大事にしたいって思ってることだけは、わかってほしい。宮野も…ふたりの関係も、身体だけじゃなくて、ちゃんと――」
「――ちゃんとなんですか?」
藍を後ろから抱きしめるようにして現れたのは、翠斗であった。
――ドクン、ドクン、ドクン…
――姉を心配して追ってきたのか…?
「断られたのなら、きっぱり諦めたらどうですか?それがちゃんとするってことでしょう」
蘇芳くんをまっすぐに見つめる翠斗。
――心配?…違う。まるで、これは…殺意―――
「――放しなさい、翠斗…」
翠斗の手からすっと抜け出した藍。
「あたしは、蘇芳くんと、付き合う」
翠斗から抜け出した藍は、蘇芳の元へと歩みだした――。
どうしようもない僕とキスしよう【第2話】を読んだ感想
以上、最新話第2話のネタバレでした!
藍にだんだんと自分の思いを伝え始めた翠斗。時には強引な行動にも出ますが、藍は動じず、冷静に対応します。
藍を巡って翻弄される4人の男たち。翠斗、蘇芳、朱鷺島、タカオ…。
それぞれと藍の関係性はどうなっていくのか、展開がとても楽しみな作品ですね。
次回最新話の掲載は未定となっています。再開を楽しみに待ちましょう!