はいさい!ミショーです。
今日の映画レビューは「ミックス。」です。
2017年の10月21日に劇場公開された石川淳一監督のコメディードラマになり、現在ではFOD(フジテレビオンデマンド)等動画配信サイトで観ることが出来ます。
「百鬼夜行抄」や「パーフェクト・リポート」に代表される、テレビドラマの制作現場で創作活動を続けてきた映像作家がメガホンを取りました。
2015年の劇場デビュー作「エイプリルフールズ」と同じく人気の脚本家・古沢良太とタッグを組んで、オリジナルのシナリオを書き下ろしています。
ミックスのあらすじと見た感想
瀬戸康史や永野芽郁を始めとするフレッシュな俳優たちが集結しています。
広末涼子から小日向文世まで、中堅どころからベテラン勢までの顔ぶれも豊かです。石川佳純や水谷隼人等、リオデジャネイロオリンピックのメダリストたちの本人役でのカメオ出演も見逃せません。
恋愛にも仕事にもお疲れ気味なヒロイン・多満子には、新垣結衣がキャスティングされています。
連ドラから大ヒット映画まで幅広いジャンルで活躍を続けている持ち前の華やかなイメージを封印しつつ、冴えないアラサー女性に扮していました。
多満子と嫌々ながらもパートナーになる萩原久を演じているのは、こちらも人気俳優の瑛太です。
この映画が公開される僅か7日前に封切りとなった武正晴監督の「リングサイド・ストーリー」では、勢いだけでキックボクシングのリングに上がってしまう売れない俳優の役にチャレンジしています。
右腕と右胸の筋肉だけが異様に発達したキャラクター設定には、本作品との不思議な繋がりが隠されていますので見比べてみて下さい。
変わり果てた天才卓球少女と訳ありなプロボクサーとの奇妙な出会いから、成り行きで男女混合ダブルスを組んで選手権へと挑んでいく展開がユーモアたっぷりでした。
四六時中お互いへの不平不満をぶつけ合う凸凹コンビながらも、何時しか多満子と萩原の間に芽生え始めていく絆が感動的です。
萩原のアルバイト先として時折映し出されていく、高速道路の橋の下に位置する建設現場の風景が印象的でした。
完成までこの先何年もかかる建造物と、人間的に未完成な人たちの生きざまが重なり合っていく瞬間にはホロリとさせられます。
寂れた卓球クラブに集まった、ひと癖ある面々のバックグラウンドも深く掘り下げられていました。
家族との関係性について思い悩んでいるもの、自分自身の人生に迷っているもの。それぞれの葛藤を振り切って、怒りをスマッシュへと変えて白球にぶつけるシーンが爽快でした。
亡き母の英才教育と過剰な期待がトラウマになって、いまいち卓球そのものに愛着を持つことが出来ない多満子の苦悩も伝わってきます。卓球からも自らの過去からも目を背けていたヒロインが、情熱を取り戻していく姿には胸を打たれました。
クライマックスでの選手権大会の場面には、周防正行監督の「Shall we ダンス?」を思い浮かべてしまいます。
負けっぱなしの落ちこぼれペアが、エリート街道まっしぐらのふたりに一泡吹かせる逆襲が痛快無比です。
仕事にもプライベートにも行き詰まりを感じている、幅広い世代の皆さんにご覧になって頂きたい1本です。
ミックス(卓球映画)を配信している動画サイトは?
FOD以外では、U-NEXT、dTV、ビデオマーケット、ビデオパス、アマゾンプライムビデオなどで配信されています。
他作品のラインナップや電子書籍の有無、月額料金、初月無料サービスなど比較して、あなたに合ったサイトで視聴されてみては^^