2019年3月25日発売のKiss 5月号に連載中の『ながたんと青と』第14話!
昭和26年、京都。老舗料亭の娘・いち日は、戦地から還らなかった夫に、包丁を遺された。
ホテルの厨房に入り、西洋料理の世界で自立していくと決意していたのに、34歳の今になって19歳との縁談がもちあがり──。 戦後京都の料亭が舞台の、 美味しく麗しい恋物語です。
単行本も大人気で、現在2巻まで発売されていますよ。
今回は第14話の『ながたんと青と』のネタバレ、感想をまとめました。
ながたんと青と【第14話】の内容をネタバレ
客が来ない、新生・桑乃木。
出資している大阪の山口家が圧を強める中、いち日は「周さんを信じる」と言って、店側が客を招く「試食会」を開催する。
夫婦としてお互いの力を信じて開催した「試食会」。その成果は・・・?
「次の料理にて、桑乃木はこういう風になっていきます、というのを提示したいと思っています」
落ち着いた口調で話す周の顔は柔らかく微笑みが浮かんでいた。
「おまたせしました。料理長特製パイ包みのスープです」
「パイ…?」
一人一人の前に出されたのは、名前の書かれた名札と、香ばしい香りのパイに包まれたスープ。
――トントン、サクッ!じゅわわわ~
「あ~ええ匂い!かぼちゃや!甘くておいしい~」
「え?かぼちゃ?違う、私のは「白味噌とネギ」?
あ、名札の裏側にメニューが。なるほど…。一人ずつスープが違うのね」
ある人はかぼちゃ、ある人はオニオングラタンスープというように、それぞれの好みに応じたスープが提供されていた。
「は~お腹ぽんぽんや。デザートまで全部たいらげてしもうた」
「皆様、本日はお忙しい中、桑乃木いち日のお披露目、試食会におこしいただきありがとうございました。足繁く通っていただけましたら、その度によりお好みに合わせたお品を出していけると思っております。今後ともどうぞよろしくお願いします」
「桑乃木さん!最期のメニュー、なるほどでした!良い記事にしますね!」
こうして試食会は大成功に終わり、記者の藤田が書いた記事が好評なこともあり、桑乃木の名前は少しづつ広まっていくこととなった。
仕事が少し落ち着いたある日。翌日がいち日の誕生日ということもあり、考え抜いた周は大阪のレストランでの食事を提案する。
「ええの~嬉しいの~おしゃれしていかな!」
翌日。二人は赤ワインで乾杯し、誕生日ディナーを楽しみながら、料理の話に華を咲かせていた。すると、周が真面目な顔でいち日に語りかける。
「いち日さん…僕は…はっきりさせておきたいんです」
「えっ?」
「お互いに恋愛感情がないんだから、早めに済ませたほうが気が楽かと」
「ああ…そういうこと。確かに子どもはほしいし…」
「今日泊まっていきますか」
部屋に着くと、ベッドで口づけを交わす二人。
――恋愛感情がなくても、キスは必要なんやろうか。こないだ「無理」って思うとったのに、不思議やな。不思議なほど落ち着いている。
「…?周さん…?」
「…すみません…今日はダメかも…。酒がまわりました」
「ふふっ周さんって嘘がつけない人なんですね。」
――懸命に年の差を感じさせないように振る舞っても、すぐに剥がれ落ちてしまう…。
そのまま二人は浴衣を着直し、お茶を片手に話をして、夜を過ごしたのであった。
ながたんと青と【第14話】を読んだ感想
以上、第14話のネタバレでした!いかがでしたでしょうか?
試食会、うまくいってよかったですね。最後に出てきたスープはどれも美味しそうで、実際に自分の好みに応じたスープが出てくるお店があったら嬉しいな、と思います。
いち日の誕生日にホテルへと向かった二人でしたが、お酒の影響もあり、結ばれることはありませんでした。
でもいち日が知らない周の隠された気持ちがありそうな描かれ方がされていたので、今後の二人の関係にも何か変化が出てくるのかもしれません。楽しみですね。
次回最新話が掲載されるKiss6月号は2019年4月25日発売予定です。お楽しみに!