2019年4月1日発売のBE LOVE 5月号に連載中の『ブレードガール―片脚のランナー―』第11話!
骨肉腫で片足を失った女子高生、鈴。
生きる希望を失った彼女だが、義足技術者・風見と、競技用義足・ブレードとの出会いによって人生が大きく変わりはじめ…。 義足とともに駆ける、青春パラスポーツ漫画です。
単行本も人気で、現在1巻が発売されています。
今回は最新第11話の『ブレードガール―片脚のランナー―』のネタバレ、感想をまとめました。
ブレードガール【第11話】のネタバレ
風見が作ってくれたブレードの性能に惚れ、スポンサーもいない、練習場所も確保されない、新生ガレージチームを結成することとなった鈴。
お金もない、場所もないチームはこれからどうなっていくのか…?
毎回公共の施設や公園を転々としながら、練習を続けているガレージチーム。名前の通り拠点も、間借りをさせてもらっている小さなガレージであった。
「…スポンサー探しは進んでる?簡単にはいかないよね」
「簡単じゃないからって、立ち止まってられないだろ?チームはもう走り出してる」
そういって風見が指差す先には、自分の走る動画を熱心に見つめる鈴がいた。
「すごいよ、鈴ちゃん。1年弱で1秒も縮めてる」
「まだまだです」
――一歩でも先へ進みたい。速くなりたい。ケイちゃんと約束したんだから。
「いまのあたしじゃ1秒以上縮めないと勝負の舞台にすら上がれない。
半年ちょいで13秒台!ガレージチームの目標ですね!」
「そこでだな。そろそろ、ソケットをよりパフォーマンスの上がる競技用に替えたいんだが…」
「パフォーマンスが!?あたしも競技用ほしいです」
「…ただ…」
家に帰った鈴は、真剣な顔で両親に話しかける。
「…お願いがあります。あの…お父さん。じつは…」
そういって鈴が二人に見せたのは競技用ソケットのパンフレット。
「競技用義足一式80万円!?しかも行政補助は一切ナシの全額自腹…。
こ…こんなプロ仕様じゃなくたって…レンタルじゃダメなのか?」
「…いまはアルバイトできないけど…ちゃんと自分で働いて返します…」
「…自分で返すって…そんな先まで陸上続けるの?来年は受験だよ?将来のこと考えてる?」
「そんな…お父さん、お願い!」
「ダメなものはダメだ」
そう言って席を立ってしまう父。鈴は泣きそうな顔で立ち尽くす。
「…落ち着いて考えてみて。お父さんもお母さんも、鈴のこと心配なの…」
翌日、練習をする鈴。
「ブレードの感触はどうだ?」
「うーん…軽くて振りやすいけど、ちょっと反発が物足りないというか…」
「そうか…」
――パンパン!
気合のために自分の頬を叩く鈴。
「13秒台まであと1秒!もう一本いってきます!」
――120mを全力で走れるようにならなきゃ…ピッチを落とすな…足を動かせ…
何度も走り込みをする鈴に、風見が話しかける。
「どうだ感触は、ゆっくりでいいから話してみてくれ」
「えっと…後半になると義足が後ろに残ってる感じがして。前半みたいにパンパンパンって義足が前に返ってきたらサイコーかなって!…って何言ってるかわかりませんよねッ」
「あんたの一挙手一投足、ささいな一言…すべてが俺にはありがたい。どんな早い目標だって、一緒に成長していけばいい」
鈴の両親は様子を伺うためにガレージを訪れていた。
そこで目にしたのは、風見が手直しをしたブレードの試し走りをする鈴の姿。
――あたしの言葉、風見さんが形にしてくれた…!あたしのブレードだ!
そこには風を切って気持ちよく走る鈴がいた。初めて見る鈴の姿と、怪我をする前の鈴の姿が重なる両親。
――おまえ…もう自分の足で走り出したんだな…
「…競技用ソケットは鈴に必要なんですね。」
両親が口にした言葉に驚きを隠せない鈴。
「明日から、家族で倹約だぞ、鈴」
「お父さん…!」
「…娘を…鈴をよろしくお願いします。」
まっすぐに風見を見つめ、頭を下げる父。
「…はい」
感極まった父は耐えきれず、涙を流すのであった。
ブレードガール【第11話】を読んだ感想
以上、第11話のネタバレでした!いかがでしたでしょうか?
高額な費用がかかる競技用ソケットの購入に一度は反対した両親も、鈴が気持ちよさそうに走る姿を見て嬉しかったんでしょうね。最終的には購入を許可してくれました。とても良い両親ですよね。
競技用ソケットと風見が作った新型ブレードでこれから鈴の走りはどう変わっていくのか、楽しみですね!
次回最新話が掲載されるBE LOVE6月号は2019年5月1日発売予定です。お楽しみに!