2019年4月1日発売のBE LOVE 5月号に連載中の『かぞくを編む』第5話!
様々な理由から、産みの親と一緒に暮らせない子どもの幸せのため、子どもと養親のマッチング、産みの親のフォローと日々奮闘している、あっせん機関「ひだまりの子」の若手ワーカー・須田ひより。
ある日、熱意ある養親希望者・黒沢夫妻の面談に立ち合うことに。 「かぞく」の形を問いかける、人間ドラマ!
単行化もされて、1巻が4月12日に発売予定ですよ。
今回は第5話の『かぞくを編む』のネタバレ、感想をまとめました。
かぞくを編む【第5話】のネタバレ
さまざまな理由から産みの親が育てられない子どもたちを、新しい家庭へと託す特別養子縁組。
ある日、養子縁組をすべく小暮夫妻がひよりの元を訪れる。
初めての育児に戸惑いながらも奮闘する葉子。そんな葉子が心配で、葉子母はついつい口を出してしまいがちに。
お互いの思い、不満をぶつけあい、これで仲直りかと思いきや、養子・栞奈が吐いてしまい!?
「葉子さん、タクシー呼んだから、病院行こう!」
ひよりも同行し、栞奈を連れて病院へと向かう一行。
「鈴木栞奈さん、診察室へどうぞ」
名前を呼ばれ、我先にと行こうとする葉子母をひよりが押さえ、夫婦のみが診察室へと入る。
「今までこういうことはありました?」
「それは…あの…この子は養子なんです。最近迎えたばかりで…」
「そうだったんですか。じゃあミルクを飲み過ぎちゃったかな?少し様子をみましょうか、大丈夫ですよ」
医者の言葉にほっと胸を撫で下ろす小暮夫妻。
「思い出しちゃった。私もよく具合悪くなってたって。
不安なことも多かったけど、いつもお母さんがそばにいてくれた。
…お母さん、すいぶん無理してたのかも」
「え?」
「お父さんは家庭には無関心だったし。パートだって簡単に休めるものじゃないし」
葉子はいつかの入院を思い出す。母が買ってきてくれた色鉛筆とスケッチブックで、夢中になって絵を描いていた日々。
「あれがあったから、私は芸術の道に進んでいまがあるの。お母さんはしっかり私のこと、見てくれてたのに。
私は栞奈ちゃんのこと見てあげられてたのかな…」
栞奈の手を握りながら、思いを馳せる葉子。
「何よりも、栞奈のぬくもりを大切に見てあげなくちゃね」
一方、診察室の外で事務所への電話連絡を終えたひよりは、こっそりと診察室を除く葉子母の姿に気がつく。
「葉子さんは本当によくがんばっているよ。初めての子育てで手探りだけど、一緒にやっていこう」
涙を浮かべ、二人手を取り合う姿を見て、何かを想う葉子母であった。
「葉子さんは、自慢の娘さんなんですね」
「ついに親になっちゃったわ。もうね、葉子は私がいなくても大丈夫なのよね」
「お母さん…」
まっすぐ前を見据え、語りだす葉子母。
「わかってたの。もうずーっと前から。…あーあ、育っちゃった…」
葉子母の目からは大粒の涙が流れていた。
診察室から栞奈を抱いた葉子が出てくる。
「…お母さん、ごめんなさい。『お母さんのようになりたくない』なんて言いすぎた…」
「わたしもちょっと口出しすぎたわ。あんたたちは、栞奈ちゃんのお母さんとお父さんなんだから。でもたまには頼ってよね」
照れくさいのか顔をそむけてしまう母。
「…うん!お母さん、ありがとう!」
翌日、晴れ晴れとした気持ちで仕事に向かうひよりの姿があった。
そんな元気なひよりを見て先輩たちが話をする。
「はやく一人前になってほしいですねー」
「そうね…でもひよりはまだ特別養子縁組のいいところしか知らないでしょ。寄り添うだけじゃだめなこともある。これからよ」
かぞくを編む【第5話】を読んだ感想
以上、第5話のネタバレでした!いかがでしたでしょうか?
母と娘のわだかまりを見事解消したひより。栞奈ちゃんの体調不良をきっかけに、葉子は自分と母の関係性を見つめ直すことができました。
これからはきっと親子孫みんなで力を合わせていくことができますね。次回ひよりはどんな特別養子縁組に出会うのか。
次回最新話が掲載されるBE LOVE6月号は2019年5月1日発売予定です。お楽しみに!