2019年5月1日発売のBE LOVE 6月号に連載中の『かぞくを編む』第6話!
様々な理由から、産みの親と一緒に暮らせない子どもの幸せのため、子どもと養親のマッチング、産みの親のフォローと日々奮闘している、あっせん機関「ひだまりの子」の若手ワーカー・須田ひより。
ある日、熱意ある養親希望者・黒沢夫妻の面談に立ち合うことに。 「かぞく」の形を問いかける、人間ドラマ!
単行化も大人気で、現在1巻まで発売されていますよ。
今回は第6話の『かぞくを編む』のネタバレ、感想をまとめました。
かぞくを編む【第6話】のネタバレ
――子どもの痛いほど真っ直ぐな瞳に、私達は何をしてあげられるのだろう…――
ひよりは先輩と共に、5年前に縁組したケースのフォローに訪れていた。縁組した子は渡辺大海くん。
「海外赴任ですか」
「1ヶ月後にアメリカへ。おそらく長期になります。大海もアメリカのプレスクールから通わせようと考えていて。日本を離れるのは寂しいですけど、向こうなら色々な家族の形が多いですし、大海にとってもいい環境かと思って」
両親からの話を聞いて、父母子分離で話を聞いたほうが良いと判断したひよりは、大海を遊ぼうと誘い、別室へと移動する。
「――あの子、アメリカへ行く前に産みのお母さんに会いたがってるんです。…でも、大海を産んだ女性は、性被害に遭ってあの子を妊娠したから…」
子供部屋では大海とひよりが二人で遊んでいた。一緒にケーキを食べたり、電車ごっごをしたり、一通り遊んだところで大海がひよりに話しかける。
「…ひよりのお母さんってどんな人?」
「えーすっごく怖いよー、田舎にいるの」
「ぼくのお母さんはチョコのケーキが好きなの。ぼくを産んだお母さんは、どっちのケーキが好きかな?」
「…大海くん…」
訪問後、ひよりは大海の様子を先輩と共有する。
「残念だけど、叶えてあげられないわ。」
「でも、大海くんの気持ちは誰が救うんですか!」
「…“大海”は私が付けたの。何にもとらわれず生きてほしくてね。渡辺夫妻はすべてを知って、“この子を幸せにします”と泣いたの。…私達にできることはなにもないわ」
―――プルルルル。事務所の電話が鳴る。
「…渡辺さん?え?大海くんがいなくなった!?」
事務所にいた数名は外へと大海を探しに行き、ひよりは一人事務所に残ることになった。
「…大海くん…」
一人家を飛び出した大海は、家にあった「名刺」が母の家の住所だと信じ、その家を目指していた。ようやくたどり着いたあるアパートの部屋。思い切ってインターホンを押す。
「お母さん!ぼくだよ!おかあさん!」
――ピンポーン…
「はい?…大海くん!?」
「なんでひよりがいるの…?」
「どうしてここに…」
「ぼく、もうひとりのお母さんに会いにきたの。ぼくのこと嫌いなのかな、会いたいよ…。
う、うわぁぁぁぁん!!」
泣き出した大海を抱きしめることしかできないひよりであった。
事務所に迎えに来た両親に預けられた大海。
ひよりは何とか大海の願いを叶えてあげたいと、先輩にくってかかる。
「大海くんを何とかしてあげられないんですか?あと1ヶ月でアメリカに行ってしまうんですよ!」
「いい加減にしなさい、ひより。ひよりだって、あの子の産みの母の気持ちを想像するくらいできるでしょう!」
「わかってます!でも、私は大海くんの気持ちも大切にしたいんです!」
「…もし大海に会って、受けた暴力を思い出してしまったら?…自ら命を絶つ可能性だってあるのよ!!」
「…それは…でも…」
「ひより!感情でつっぱしるのは、あなたの悪いクセよ!
あの子の希望を叶えることが、必ずしも幸せにつながるとは限らない。
わたしの言うことがわからないなら
『ひだまりの子』を辞めなさい!」
かぞくを編む【第6話】を読んだ感想
以上、最新話第6話のネタバレでした!
今回は5年前に縁組をしたケースのお話でした。
産みの母に会いたいと願う子どもの気持ちをなんとか汲んであげたいひよりと、対立する先輩。どちらの気持ちも分かるだけに、難しい問題ですよね。
どのような結論が導かれるのか、次回以降の展開が気になりますね。
次回最新話が掲載されるBE LOVE8月号は2019年7月1日発売予定です。お楽しみに!