2019年6月25日発売のKiss 8月号に連載中の『おとなになっても』第4話!
Kissでも連載していた「こいいじ」の作者である志村貴子先生の新連載。
大人女性同士の普通の恋愛を描いた、「大人百合」を描く胸騒ぎのお話です。初回から展開が早く、読んでいくと飲み込まれていくストーリーになっています。
単行本化も楽しみな作品ですね。
今回は第4話の『おとなになっても』のネタバレ、感想をまとめました。
おとなになっても【第4話】のネタバレ
小学校の先生をしている綾乃は、久しぶりに立ち寄った行きつけのバーで、朱里に声をかけられる。
二人は初対面ながら意気投合し、そのまま朱里の部屋へ。キスをしてまた会うことを約束する。
しかし数日後、朱里のバーに現れた綾乃は「夫」を連れていて…。
人妻とは知らずショックを受ける朱里に、綾乃は謝る。思いを募らせる二人は、もう一度会って互いの気持ちを打ち明ける。
綾乃は初めての気持ちに戸惑い、混乱していた。一方朱里は、身勝手な綾乃に振り回されながらも惹かれる心を止められず・・・。
ある日曜日。綾乃が一人家で家事を済ませていると、突然夫の義母が来訪してきた。
「お姑さん、出かけていることもありますから、せめて家を出る前に連絡を…」
「はーいはい。ここはいつ来ても眺めがいいわねえ。公園も近いし、家族で住むにはちょうどよいってお父さんがしつこく言うわけだわ。今日はお友達とお芝居見に行くのよ。それでちょっと寄っていこうかなって。ほんと一瞬よ」
「はあ」
「もうすぐ誕生日でしょ。これ、よかったら使ってちょうだい」
そう言ってお姑さんが取り出したのは、手作りのサシェとアロマキャンドルであった。
「ありがとうございます」
「綾乃ちゃん、今度で35だっけ?」
「36です」
「ろくか。子供はあきらめちゃったの?」
一方、朱里は以前勤めていた美容院に髪を切りに訪れていた。声がかかり席に移動すると、担当として付いたのは見覚えのある女性店員。
「え、アレなんで。なんでいんの?」
「や~出戻りで。結婚して子供産んでとかいろいろしたもんで。リタイアしたんだけど、店長の森田くんが戻ってこないか?って言ってくれて。朱里ちゃんは?今どこのお店にいるの?」
「あーあたしは今、飲食」
「えっそーなの?」
――そーなの。元同僚で、元カノの由香子ちゃん。好きで好きで好きで大好きだった。
ルームシェアがきっかけで距離が近づいて、付き合うことになった由香子ちゃん。泣いてしまいそうだった。
「あ、今度うちの近所でバーベキューやるの。復職記念も兼ねて。よかったら来て」
「うん」
――誰が行くかよと思ったけど、今は行ってもいいかなって気分だった。
なんでかな。過去のことなのかな、もう。今は今でえぐられてるから、現実を忘れないのかも…。
一方、綾乃は起きてきた夫の渉にお姑さんが来訪したことを伝えていた。
「ええまじかよ…日曜日の午前中から来んなよなあ…」
「誕生日プレゼントくれたの」
「そっか、もうすぐだったっけ…。…な、今日母さんが来たのってさ――」
「うん、なにー?」
「…ん、いや、なんでも…」
――子供は欲しいと思っていた。自然に任せようと二人で決めた。自然に任せていてはダメなのかもと考えるようになった。都度都度話し合った。できないなら、できないなりの道を。
「渉くんは、会社に気になる人っている?」
「は?なに急に」
綾乃の突然の質問に驚く渉。
「てゆーか気になるってどういうレベルの。好きとかそういうの?え、なに、綾乃ちゃんいるの?学校に」
「ううん、いない」
「なんだよ」
「学校にはいないけど、よく行くお店にはいる」
一瞬時が止まったように固まる渉。
「店員さんで、女の人なの。笑う?」
「…いや、笑えねーよ……」
おとなになっても【第4話】を読んだ感想
以上、第4話のネタバレでした!
今回は綾乃は綾乃、朱里は朱里、それぞれの日常の中でのお話でした。お姑さんが訪れて子供について言及してきたことがきっかけで、夫で渉に、ついに自分の気持ちを打ち明けた綾乃。
唐突な綾乃のカミングアウトに驚きを隠せない渉。自分の気持ちに整理がつかないまま、思いつきのように打ち明けてしまった綾乃ですが、渉はどんな反応を示すのか、続きが気になりますね。
次回最新話が掲載されるKiss9月号は2019年7月25日発売予定です。お楽しみに!